住民健康講座

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令和8年5月14日(木)第295回『とっても深い尿検査の話~年に一度は尿検査を~』

場所津市久居アルスプラザ アートスペース
津市久居東鷹跡町246
※満席の場合、ご入場をお断りいたしますので、予めご了承ください。
講師津みなみクリニック
院長 高橋大輔先生
講演要旨慢性腎臓病(CKD)は日本人成人の5人に1人(約2000万人)、75歳以上では3人に1人と言われています。CKDは自覚症状に乏しく、9割の人が未診断であるとも言われています。CKDとなる原因は様々ですが、特に蛋白尿を認める場合は進行が早いことがわかっています。そこで尿検査の重要性をお話させていただきました。
まず尿検査の中でもっとも重要な項目は蛋白尿です。特に尿蛋白が2+以上では血尿の有無にかかわらず、将来末期腎不全となるリスクが非常に高くなります。尿蛋白は2+であっても、濃縮尿や生理的蛋白尿の可能性もあるため必ず定量検査、尿沈渣も行い原因検索を行います。病的蛋白尿は大きく3種類あり、①多発性骨髄腫のような異常蛋白が増加する腎前性型、②糸球体腎炎、糖尿病性腎症などの腎臓由来型、③悪性腫瘍、尿路結石のような腎後性型があります。腎臓由来型の場合は尿蛋白が1g/日以上続く場合、原因が不明な場合は腎生検を行うことがあります。
次に重要な項目は血尿です。見た目で真っ赤な場合は泌尿器科を受診してください。特に排尿時の痛み、残尿感、腰背部痛を伴う場合は尿路結石や尿路感染症を疑います。しかし、最も頻度が高いものとしては腫瘍が挙げられます。他にコーラ色の尿を認めた場合は、腎臓内科を受診してください。慢性糸球体腎炎をはじめ内科的疾患を発症している可能性が高くなります。血尿を認めた場合も蛋白尿と同様に、尿検査を行い蛋白尿、変形赤血球、赤血球円柱などを伴う場合は慢性糸球体腎炎の可能性が高く、腎生検などの精査の対象となります。他にも尿検査からは脱水、糖尿病、肝障害、骨髄腫などといった腎・尿路系以外の疾患および全身状態を把握することが可能です。尿検査は安価で間便な検査です。1年に一度は尿検査を行い、蛋白尿が2+以上の場合は腎臓内科を受診してください。