住民健康講座

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令和7年10月9日(木)第289回『「食べる」で伸ばそう!健康寿命』

場所津市久居アルスプラザ アートスペース
津市久居東鷹跡町246
※満席の場合、ご入場をお断りいたしますので、予めご了承ください。

講師藤田医科大学七栗記念病院
 リハビリテーション部 副主任
   言語聴覚士 山路千明先生
 医療技術部食養課 係長 
   管理栄養士 松本真奈美先生
講演要旨①藤田医科大学七栗記念病院 リハビリテーション部 副主任 言語聴覚士 山路千明先生
普段何気なく行っている「食べる」という行動は、唇・舌・のどの筋肉を巧みに動かして食べ物をコントロールし、各器官が絶妙なタイミングで協調して動いて飲み込むことができる。これらの器官にささいな衰えが生じると、咀嚼(そしゃく)困難感・嚥下(えんげ)困難感・口腔乾燥感・残存歯数の減少・滑舌低下といった自覚症状に代表されるオーラルフレイルという状態になる。オーラルフレイルは放置すると更に進行し全身の虚弱へと移行する可能性がある。しかし、ささいな衰えを自覚した早期の段階で適切な対応をとることで、機能の回復が見込める場合もある。頬を膨らましながら頬の外側から手で押す(息が漏れない程度)、舌を上顎に押し付ける、寝た状態で頭だけを上げる、早口言葉など、簡単に行える唇・舌・のどの練習を実際の運動を行いながら紹介した。

②藤田医科大学七栗記念病院 医療技術部食養課 係長 管理栄養士 松本真奈美先生
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間(自立して生活できる状態)」のことを言います。平均寿命と健康寿命の差(何らかの障害を抱えて生活している期間)は約10年と言われていたが、近年は短くなってきている傾向にあります。健康寿命を伸ばす「7つの習慣」として、食事に関係する部分として「2.適切な食生活を目指そう」と言われている。そのためには、主食(ご飯、パン、麺類)、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)、副菜(野菜、海藻類、きのこ類)、を取り揃えた食事をすることでバランスのよい食事となります。適宜、牛乳・乳製品、果物も摂取するとよいでしょう。一度にたくさんの量が食べれないという場合には、間食にお菓子を食べるのではなく、食事で足りないものを補うということを意識し、例えばおにぎりやサンドイッチ、果物などにすることもおススメです。
これさえ食べれば大丈夫!という食べ物はありません。長生きをするためには、3食バランスよくしっかりと食べることが大切です。また、食事は楽しく食べることも食欲増進のエッセンスです。たまには外食したり、出前を取ったり、友人や家族と食事をしたりと食事を楽しみましょう。